ルディックウォーキングとは
ノルディックウォーキングは、2本のポールを使って歩く運動で、北欧の国フィンランドで生まれました。
当初はクロスカントリースキーの選手たちの、夏場の体力維持や強化トレーニングの一つとして行われていましたが、次第にその手軽さと全身運動効果の高さが注目されはじめ、一般の人にも広まっていきました。現在ではドイツ、オーストリアなどのヨーロッパを中心に人気が高まっていて、日本でも始める人が増えています。
季節を問わず誰でも簡単に楽しめて、5分から10分程度の短い時間で、下半身だけでなく腕や上半身の筋肉などの全身を使う効果を実感できます。
ノルディックウォーキングのスタイル
ノルディックウォーキングには大きく分けて運動強度が強いアグレッシブ・スタイルと比較的弱いディフェンシブ・スタイルの2通りがあります。
アグレッシブ・スタイルは、腕を前に出して、肘を伸ばして斜めにポールを突くところから歩き出すのに対して、ディフェンシブ・スタイルは、ポールを体と垂直に立てて突くところから歩き始めます。
高齢者や初めての人は、強度の弱いディフェンシブから入るのが良いでしょう。
ノルディックウォーキングのガイドブックもありますので、詳しく知りたい人は本を読んで全体像をつかみましょう。
シニア向けノルディックウォーキングを解説している、分りやすい入門書です。
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ノルディックウォーキングの効果
ノルディックウォーキングはポールを使いながら歩くことにより、体のバランスが保て、足腰への負担を軽減しながら全身を鍛えることができます。ポールの使い方によっては、普通に歩くことに比べて心拍数や消費カロリーなどの運動効果を20〜30%もアップすることが可能です。
ところで、最近フィンランドを中心とする医学研究チームが、軽度認知障害を予防する方法を発表して世界中で話題になったそうです。それは運動や食事などの日常生活を改善することなのですが、効果的な有酸素運動の一つとして推奨されたのがノルディックウォーキングです。体に良いばかりではなく、脳にもいいことがあるのですね。
ノルディックウォーキングには、大きく分けると7つ効果があります。
- 腹筋や背筋のほか、体全体の90%の筋肉を鍛えます。
- 正しい歩行姿勢を保つことで背筋が伸びて姿勢が良くなります。
- 運動による血流の活発化で血行が良くなります。
- 通常のウォーキングより30〜40%高いカロリー燃焼率の有酸素運動で、基礎代謝を高め、脂肪を燃やすダイエット効果が期待できます。
- 軽度認知症の予防に効果が期待できます。
- スポーツ後の身体の調整や体幹を整えるのに適しています。
- 腰や膝への負担が軽いので、手術後のリハビリにも活用できます。
体にも脳にもよいノルディックウォーキング、実際にやってみて効果を実感してみましょう。
ノルディックウォーキングの基本
シニアや高齢者の人で、体力維持のために何かポーツをしようと考えているなら、運動の負荷をコントロールし、さまざまな年齢層の人と一緒に楽しめるでのがノルディックウォーキングです。
健康的なライフルタイルを保つスポーツとして興味を持った人に、ノルディックウォーキングの基本的な事項について紹介します。
ウォーキングで歩く場所
家の近くで練習したい、そんな人には近くの公園で歩くことをおすすめします。公園の園路や広場など、舗装の有無に関わらず、どこでも歩けます。
最近はノルディックウォーキング専用のコースを設置している公園もあるので、そういう公園ならいうことなしですね。
近くに山や川沿いのハイキングコースがあれば、自然を楽しみながら歩くのもいいでしょう。
一般の歩道でも歩けますが、その場合は他の歩行者や自転車等に接触しないように、幅の広い歩道を歩くなどの配慮が必要でしょう。
ノルディックウォーキングに適した服装
河川敷や公園の遊歩路や広場などで行う場合は、ジャージなどの吸湿性や速乾性に優れたウェアが適しています。
季節の変わり目は,
体温を調節できるマウンテンパーカーや薄手のウインドブレーカーがあると便利です。長袖か半袖かはその日の気温や日照、または好みで選びましょう。夏場でも日焼けを避けるために長袖を着ることもあります。
また、タオルや小物、ペットボトルやスマホなどの身の回りの物を持ち歩けるようにウエストポーチかリュックがあると便利です。
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シニア レディース向けのポケッタブル ブルゾン ジャケットは、かなり便利です。たたんでしまえば小さくなるので、リュックやカバンに収納できます。
春先から梅雨の時期まで、また初秋から秋中まで、活躍する期間も長いため、一つ持っておくと重宝します(^^♪
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ノルディックウォーキング用のポール
ノルディックウォーキングはポールという道具を使う運動ですので、ポールは必ず必要になります。
ノルディックウォーキングのポールの特徴は、グリップにストラップが付いていることと、アスファルト等の硬いところを歩くためのスリップレス・ラバーチップが付いているということです。
大きく分けて、手で握るグリップ部とシャフト部、地面に接触するチップ部とで出来ており、下部のチップ上部に、ポールが柔らかい地面や小石などに沈み込むのを防ぐためのバスケットが付いています。ストラップは左用と右用があり、ポールのグリップに装着してポールが手から離れないようにします。
シニア向け、男女兼用のディフェンシブ・スタイルのポールなどが人気です。
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ディフェンシブ・スタイルとアグレッシブ・スタイルではポールのグリップやポールの先ゴムの形状が違います。ポールには伸縮機能タイプもあり、身長に合わせた長さにすることができます。また、長さを少し短くする事で運動強度を弱める事も出来ます。
ノルディックウォーキングでスタートする前に
ノルディックウォーキングをする前には、服装、用具などをしっかり整えましょう。
ポールにストラップを装着してマジックテープで止め、長さを調整します。ストラップの位置が、へその高さくらいになるようにします。ポールを握ったらポールを後ろに引きずりながら、腕を振らずに自然に歩いてみます。次に足のリズムに合わせて腕を振ってみます。最後に、棹を差して進む手漕船のイメージで、ポールを使って交互に軽く後ろの地面を押しながら歩いてみます。ポールは杖のように前に突くのではなく、斜め後方に突きます。
基本の歩き方
始めに踏み出した足と逆の手のポールを軽く地面につきます。ひじはなるべく曲げず、延ばした角度を保ちます。次にポールでぐっと地面を押し、体を前進させます。このとき肩に力が入りすぎないように注意します。地面を押し出し始めたらグリップから手を離します。
ノルディックウォーキングのポールは自分の体に合ったものを選びましょう。歩き方は経験者やインストラクターに教えてもらうのが良いですね。
ノルディックウォーキングの注意点
まずは当日の自分の体調を把握し、体調が優れない時は無理をせず休みましょう。天候や体感に合せた服装を選び、水分補給のためのペットボトルを持ちます。
また、ポールに異常がないか確認し、長さを身長に合わせて調節しましょう。ウォームアップを念入りに行い、ウォーキング中は、ポールが他の人に当たらないようにするほか、自転車や他の歩行者の通行の妨げにならないようにしましょう。
歩行中は、運動効果を高めるためにフォームや使っている筋肉を意識すると良いでしょう。ウォーキングの後はストレッチを中心としたクールダウンを忘れずに行いましょう。
体調管理や準備運動、クールダウンをしっかりやって怪我をしないようにしましょう。持ち物や他の人への配慮も忘れずに。
ノルディックウォーキングを始めよう
ノルディックウォーキングについて一通り学び、ポールなどの準備ができたら公園デビューも可能ですが、いきなり一人で始めるのは不安と言う人には体験会や講習会もあります。初めての人が何人も来ますので、できなかったらどうしようという不安も和らぎますし、インストラクターに疑問をぶつけてみて、自分にもできそうだと思ったら本格的に始めるのも良いかもしれませんね。ポールをレンタルできる講習会もありますので、手ぶらで参加することもできます。
例えば日本ノルディックウォーキング協会では毎月第一土曜日に代々木公園で体験会を開催しています。時間は午前10時~12時までの2時間で、参加費用500円で誰でも参加できます。希望者には500円でポールのレンタルもできます。散歩がてらに行ってみては如何でしょう。
時間も費用も手ごろな体験会、友人を誘って参加してみては如何でしょう。
高齢者向けのノルディックウォーキングまとめ
ノルディックウォーキングは2本の専用のポールを使って、体を保持しながら歩いて全身を鍛えるスポーツです。大きく分けて強度が強めのアグレッシブ・スタイルと弱めのディフェンシブ・スタイルがあります。初心者や高齢者はディフェンシブ・スタイルから始めるのが良いでしょう。
ノルディックウォーキングは公園や広場、川沿いなどの見晴らしがよく、ポールが当たらないように人との距離が保てる場所で行うのがいいでしょう。気持ちよく汗をかけば身も心もスッキリしてストレスの解消にもなります。
春になり屋外での運動に最も適した季節になりました。友人と連れ立って各地の公園に設置されているコースや野山を気ままに歩いて、ノルディックウォーキングを楽しみましょう。