お香を焚いてみた
私は毎朝、仏壇にお線香を上げているのですが、使っているお線香が少なくなってきたので仏壇の中を探してみたら、仏壇の奥から長年目に触れることなく眠っていたお香の箱が出てきました。箱の中には香皿と香箸、そして数種類のお香が入っていました。
これまでお香を焚いたことはなかったのですが、せっかく見つけたので、焚いてみようと思い、いくつか入っていたお香の箱を一つ開けると、中から蚊取り線香を小さくしたような渦巻き型のお香と香立てが現れました。中に入っていた説明書を読むと、香皿の上に香立てを置き、その上に火をつけたお香を載せることがわかりました。
お香に火を点け、香立てに置くと、ほのかな煙とともに優しい香りがあたりに漂ってきました。お香の香りで心が洗われて、落ち着いてくるのがわかりました。お香は1時間程で燃え尽きて、あたりには残り香が広がっていました。しばらくの間は残り香の中で、心静かに過ごすことができました。
この日以来、気が向くとお香を焚くようになりました。今では渦巻き型のお香だけではなく、棒状のもの(スティック型)や、円錐状のもの(コーン型)も焚いています。香りも、良く知られている白檀を始め、様々な香りがあって、その日の気分によって違うものを焚くようになりました。今では朝の小さな楽しみの一つになっています。
私は朝の早い時間帯にお香を焚いています。お香を焚く時間に決まりはありません。仕事を始める前やちょっと息抜きをしたいとき、午後のゆったりした時間を過ごす時、食事の後や就寝の前など好きな時間に焚いてみましょう。
お香の種類
最近のお香には、香りも様々なタイプがあります。従来の和風の香木系の香りもあり、現代風の香りにはローズなどの花やフルーツの香りのするものもあります。
伝統的な香りのお香
お香と言えば、白檀の香りを思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。白檀は香木の一つで常温のままでもほのかで柔らかい甘い香りがします。中国ではよく白檀の扇子が売られていて、扇子で仰ぐと甘い香りが漂ってきます。
白檀と並んで有名なのが沈香でしょうか。沈香はお寺の香りとも言われます。私も初めて沈香のお香を焚いたときにお寺を思い浮かべました。沈香は白檀とは異なり香木ではありません。沈丁花科の常緑樹の樹皮が傷つくと、樹液を出して傷を治そうとします。この樹液が固まって長い年月を経て樹脂の成分が変化して特有の香りを放つようになったものです。沈香の中でも最高級のものを伽羅と言います。
現代風の香りのお香
お香の香源は日々開発が進んでいて、現代風の香りには様々なものがあります。目的によって使い分けるのもいいようです。リラックスしたい時にはラベンダーやローズ、集中力を高めたい時には柑橘系やミント、エキゾチックな気分に浸りたい時にはエスニック系の香りもあります。
何種類かの香りがセットになっているものもあるので、色々試してみて自分の好みの香りを探すのも楽しいですね。
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お香の効用
お香にはなんといっても心が安らぐ効果が期待できます。アロマなど香りで癒される方法は他にもありますが、お香のリラックス効果が高い理由は、お寺などで日本人が昔からなじんできた静謐な場所のイメージがあるからではないでしょうか。
特に熱心な仏教徒でなくとも、家の仏壇でご先祖様にお線香を上げたり、親や親族の法事でお寺でお経を読んでもらったりすることは、古くから日本人の生活習慣の一部となっていました。お香にはそんな懐かしさを思い起こさせる力があります。白檀や沈香などの昔からある香りを嗅ぐと落ち着くのはそのためだと思います。
またお香には部屋の臭いを消す効果もあります。食事の後のリビング・ダイニングや玄関などでお香を焚くと、それまで部屋に籠っていた臭いを消して気分を一新することができます。気分をスッキリさせて仕事や勉強に集中したい時、その反対に、寝る前にリラックスしたい時にもお香は効果があります。それぞれの目的にあった香りを選びましょう。
お香には心を清める浄化作用があるとも言われ、信仰の場などで使われるのはそのためかもしれません。こうした古来から伝わるお香の効用は今も生きています。
香立てを使ったお香の焚き方
お香には形によっていくつかの種類があります。一般的な香立てを使ったお香焚き方とお香の種類を紹介しますね。手軽に始められるセットを購入すれば簡単に楽しむことができますよ(^^♪
スティック型
最も一般的なものはスティック型のものです。仏壇に上げるお線香より少し短めです。香皿の上に香立てを置き、香立ての穴にお香を刺して火をつけます。お香は燃えて灰が落ちるので、少し斜めにして香皿で受けるようにします。燃えている時間は長さや太さによって若干変わりますが、7㎝程度なら15分、13cmくらいなら30分程度が目安です。部屋の中心やコーナーなどに置いて部屋全体に香りを広げます。
旅館や料亭でも使われる伝統的な香り・・・まろやかな白檀の甘みを強調した香りを楽しめます。
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コーン型
小ぶりな円錐形のお香で、途中で折れたりせず丈夫なのが特徴です。下に行くほど燃える面が広がり、香りが強くなっていきます。燃えている時間は15分程度で、短い時間で香りを広げたいときはコーン型が向いています。
焚き方はお香に火をつけたら香立ての上置くだけです。香立ては真ん中が少しくぼんでいるものを使うとお香が安定します。香皿の上に直接置いても燃えますが、皿の温度が低くなり燃え残りがでることがあります。
手軽にお香を楽しみたい人には、コーンタイプがおすすめ。アロマ的なラベンダー、ローズ、ライラックなどを含めた7つの香りが楽しむセットです。1つのコーンで約8分間、香りを楽しむことができます(^^♪
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渦巻き型
渦巻き型のお線香と言えば、蚊取り線香を思い浮かべますが、渦巻き型のお香は蚊取り線香を小さくしたようなものです。香立ての上に乗せて焚きます。
時間はスティック型やコーン型に比べて長く1時間くらい持ちますので、長い時間香りを楽しみたいときは渦巻き型が良いでしょう。
スティック型やコーン型に比べて煙が少なく香りがほのかなのが特徴です。消したくなった時には途中で折ります。
香皿を使う他に、香炉に灰を入れて、お香を直に灰の上に置いて焚く方法や、炭を起こして灰の中に埋め、そのそばに香木や練香を置いて焚く空薫(そらだき)という少し手間のかかる焚き方もあります。近いうちに香炉を買って試してみようと思います。
>>松栄堂 堀川 お香渦巻きタイプ
香炉を使ったお香のお洒落な焚き方
ちょっぴりお洒落にお香を楽しみたいなら、お皿の形状の香立てより、香炉を使うと良いでしょう。香炉を使う際には7~8分目まで灰を入れて、そこにスティック型なら垂直に立てて火を付けます。また、香炉ならコーン型、渦巻き型も同様に楽しむことができます。
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香炉にはさまざまな色味や形があり、素材も金属から陶器などまで幅広いため、あなたのライフスタイルや好みに合う香炉を見つけて、香の香りを楽しんでください(^^♪
どんな時にお香を焚くのか(お香を焚く時間帯)
リフレッシュするためにお香を焚くのであれば、疲れて帰ってきた夕方以降、また寝る前にリラックスするためにお香を焚こうかと思うのが普通かもしれません。でも、お香は太陽の光が満ちている時間帯に焚くのが良いとされています。特にドラゴンタイムと呼ばれる辰の刻(朝の7時から9時)の時間帯がベストタイミングです。
朝起きたら、窓を開けて空気を入れ替え、除障香を焚きます。夜に溜まった陰の気を陽の気に入れ替えるためです。お香でリフレッシュと言うよりは、気持ちを充実させて、今日一日を素敵なものにするための準備と言えます。
>>除障香
もちろん、疲れて帰ってきたときに、1日のリフレッシュという観点で入浴後のリラックスした時間帯にお香を焚いて香りを楽しむことも行います。ただ、寝る前にお香を焚く際は、火の元に十分注意を払いましょう!!
お香を焚いてリフレッシュ【まとめ】
コロナ禍でおうち時間が増えて、家の中で如何に楽しく、豊かに時間を過ごすかが重要なテーマになっています。
お香は手間を掛けずに香りの力で気分転換をすることが可能です。また、たまにはお香を焚いて心静かに瞑想すれば気持ちが落ち着いてスッキリします。
好きな香りと使い方であなただけの心豊かなおうち時間を過ごしましょう。