老後の2000万円不足問題について考えてみた

老後の2000万円不足問題について考えてみた老後の問題

金融庁の報告書の2,000万円不足とは

老後に年金収入以外に2,000万円の資金が必要とした金融審議会(首相の諮問機関)の報告書が話題になっていました。
首相の諮問機関で、有識者が集まって検討した結果ということですが、撤回するとか、猛省しているとか、100年安心は嘘なのかとか…、様々な文言が飛び交っています。
首相の諮問機関の報告書が、途中で何の確認もされずに世に出るというのも何とも言えないですし、その中の『老後の金融資産として2,000万円が必要』がそれほど不安を煽ることなのかも理解に苦しみます。
報告書全体としてどういうことが掛かれていて、その中で2,000万円という記述がどんな意味を持つのか、報告書を全部読んで理解した人に説明してもらいたいですね。
あの報告書の試算結果の基になっているのは、総務省の家計調査ということですが・・・。

資産の根拠となる総務省の家計調査とは

総務省の家計調査は、全国から約9,000世帯を抽出して、その世帯の家計の収入、支出、貯蓄、負債などを毎月調査しているものです。
一定の統計上の抽出方法に基づいて調査世帯を選定しているということで、実は2年程前に家にも調査員がやってきました。
我が家の場合は、調査を依頼された人が転居かなにかで調査に応じられなくなったようで、補欠だった我が家が繰り上がって当選してしまったとのことでした
依頼されたのは家計の収入と支出の調査でしたが、毎日購入した買い物の詳細を記入し、分類して合計を出していくという、結構ハードな依頼でした。
調査員は毎日15分程度の作業ですからと言っていましたが、コンビニで買ったもの、スーパーで買ったもの、ネットで買ったものなど、全部を毎日となると、はっきり言って面倒でしかないというのが本音です。
家の場合は収支だけでまだ楽なのですが、これに貯蓄や負債などまで依頼されたらどうなるのかと想像しただけでぞっとします。
6か月間やらされて、調査のために使う電卓、筆記具、そして最後に謝礼?ということで、タオルか何かをいただきました。
国のためとはいうものの、途中からちょっといい加減になった部分もあったと思います。
こんな調査結果を9,000件集めたものが家計調査として、例の報告書のベースになっているのかと思うと・・・何とも言えませんね。

統計はあくまでもマクロを見るためのもの

統計調査などはマクロを見るためには必要なもので、そのための家計調査的なものも下地としては不可欠なものだと思います。
しかし、あくまでも大きな流れや平均値を見るためのもので、それを個々のケースに当てはめると無理が出てくるのは当然だと思います。
ボーナス時期になると公務員のボーナスの平均額が60万円だったとかいう報道がなされますが、それを聞くたびに自分のボーナスとの差額を見て、一体何を言っているのかを思っていました。
今回の件も、2,000万円という数字だけを見て、右往左往する必要はありません。
中には貯蓄も収入もなく生活保護という人もいるでしょうし、月額50万以上も掛かる老人ケア施設などに入居している人もいるでしょうし、子だくさんで子供の世話になればどうにかなるとい人もいるでしょうから、まずは自分の置かれた状況について分析してみてください。

自分の老後と照らし合わせて考えよう

自分の老後に必要な金融資産は、自分自身でチェックすべきです。
自分の老後についての検証は、他人がやってくれるわけではなく、自分自身でチェックすることで現状を把握できるというメリットは大きいので、ちょっと面倒でも自分で調べてみましょう。

老後の達人
老後の達人

細かく調べるときりがないし、途中で調べるのが嫌になってしまうことにもなりかねないので、分らない部分はざっくりでOK、8割の精度を目指してチェックしてみてください。

今の資産を洗い出す

貯金、保険、証券などの運用商品、その他の資産となる商品を表にしてまとめます。
もし住宅ローンが残っているようなら、その残高についても調べておきましょう。

受給される年金額を試算する

老後にもらえる年金額について調べてみましょう。
65歳からもらえる老齢基礎年金、会社員だったなら厚生年金、公務員なら共済年金など、何歳から受給され、その支給額はいくらなのかをまとめておきましょう。
年金については、日本年金機構から送られてくる『ねんきん定期便』をチェックすればいいでしょう。

現在の家計の支出額を把握する

現在の暮らしにおける毎月の支出額、いわゆる家計簿の支出について一覧表にしてまとめてみましょう。
まとめ方は自分がまとめやすい要領でOKですが、次に行う老後の生活の家計費予算にも同じ様式を利用するので、食費、住居費、水道・ガス・光熱費、通信費、教育費、被服費、娯楽費、交通費、日用雑貨費、生命・医療・損害保険料、税金・社会保険料などの項目を目安にすればいいでしょう。

老後の家計の予算を立てる

自分の老後を想定して、一つ前に作成した家計の支出表の隣の欄に、老後に必要と思われる金額を予算として書き込んでいきましょう。
定年後の生活、子供の教育終了、ローンの返済などの変化も踏まえながら記入していきましょう。
できれば、5年ごとの状況の変化を勘案して、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳くらいまで6つの欄を作成し、8割の精度で記入すればOKです。

特別支出を考慮する

月の支出に出てこない出費、例えばお年玉、孫の入学祝、自動車の税金や保険料、大物家電の買い替え費用など、これまでの経験からざっくりと考えられる特別支出を抽出してみてください。

年間の赤字額を算出する

これまでに試算、計算、まとめた金額から年間の赤字額を算出してみましょう。
問題となった報告書では、この月額の赤字額が家計調査では5.5万円となっていたようで、これを30年間、360か月で合算すると1,980万円となり、約2,000万円不足と結論付けたようです。
自分の貯蓄額などで赤字分が相殺するようなら、現状のままでもいいかもしれませんが、先のことは誰にも分らず、病気になったり、健康だったのは良かったけれど100歳になっても元気・・・という場合は30年間の想定からは外れてしまうことになってしまいます。

数字は曲者!振り回されないように注意

数字は参考にはしても、それに固執しすぎて振り回され過ぎると大変なことになってしまいます。
5年先くらいまでの見通しが立つような感じで、自分自身の老後に必要となるお金について調べてみればいいでしょう。
どうしても不足するようなら、その対応策として出費を抑える、もしくは老後も続けられる仕事について考えてみる必要があるかもしれません。

老後の達人
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