東京から日帰りで灯台巡りを楽しみたい方に朗報です。関東エリアには魅力的な参観灯台が3基あり、いずれも都心から2〜3時間程度でアクセス可能。海の絶景と歴史ある灯台の美しさを一日で堪能できる、特別な旅行体験をご提案します。
一人旅でも家族連れでも楽しめる灯台巡りは、普段とは違った視点から海の魅力を発見できる贅沢な時間。このガイドでは、具体的なアクセス方法から各灯台の見どころ、効率的な周遊プランまで詳しく解説します。
東京から日帰りで行ける灯台3選
関東地方で灯台の内部見学ができる「参観灯台」は神奈川県に1基、千葉県に2基の計3基のみ。どの灯台も明治時代に建設された歴史ある建造物で、それぞれ異なる魅力を持っています。ここでは各灯台の特徴とアクセス情報を詳しくご紹介します。(全国の登れる灯台情報はこちら)
観音埼灯台(神奈川県・三浦半島)

基本情報
- 住所:神奈川県横須賀市鴨居4丁目1187
- 点灯開始:1869年(明治2年)
- 高さ:19m
- 参観料:300円(大人)
- 営業時間:9:00~16:30(最終入場16:00)
- 定休日:荒天時
観音埼灯台は日本初の洋式灯台として1869年に点灯を開始した歴史的価値の高い灯台です。現在の灯台は3代目で、白い八角形の美しい外観が特徴的。灯台からは東京湾の絶景が一望でき、天気が良い日には房総半島まで見渡せます。
見どころ
- 日本初の洋式灯台という歴史的価値
- 八角形の珍しい構造美
- 東京湾を一望する360度のパノラマビュー
- 隣接する観音埼京急ホテル・レストランでの食事
周辺観光スポット
- 観音埼公園(四季折々の花が楽しめる)
- 走水神社(日本武尊ゆかりの古社)
- 猿島(東京湾に浮かぶ無人島・要塞跡)
野島崎灯台(千葉県・房総半島)

基本情報
- 住所:千葉県南房総市白浜町白浜630
- 点灯開始:1870年(明治3年)
- 高さ:29m
- 参観料:300円(大人)
- 営業時間:9:00~16:30(最終入場16:00)
- 定休日:荒天時、年末年始
房総半島最南端に位置する野島崎灯台は、本州で2番目に点灯した歴史ある灯台。白い円形の塔身が青い海と空に映える美しい姿で多くの観光客を魅了しています。灯台周辺は野島崎公園として整備されており、四季折々の花々も楽しめます。
見どころ
- 房総半島最南端の絶景ポイント
- 太平洋の大パノラマと水平線
- 夕日の名所として知られる絶好のロケーション
- 白浜フラワーパークとの組み合わせ観光
周辺観光スポット
- 白浜フラワーパーク(1月〜5月のポピー畑が絶景)
- 野島埼公園(遊歩道とベンチでゆっくり海を眺望)
- 白浜温泉(日帰り入浴施設多数)
- 道の駅とみうら(房総半島の特産品が豊富)
犬吠埼灯台(千葉県・銚子)

基本情報
- 住所:千葉県銚子市犬吠埼9576
- 点灯開始:1874年(明治7年)
- 高さ:31.57m
- 参観料:300円(大人)
- 営業時間:8:30~17:00(最終入場16:30)
- 定休日:荒天時
関東最東端に位置する犬吠埼灯台は、白亜のレンガ造りが美しい円形の灯台。日本の中で最も早い初日の出が見られるスポットとしても有名で、年末年始は多くの観光客で賑わいます。灯台の高さは約32mと3基の中で最も高く、展望台からの眺望も格別です。
見どころ
- 関東最東端からの太平洋大パノラマ
- 日本で最も早い初日の出(元旦限定特別開放)
- レンガ造りの美しい建築美
- 銚子名物の海鮮グルメとの組み合わせ
周辺観光スポット
- 地球の丸く見える丘展望館(約360度の大パノラマ)
- 銚子ポートタワー(高さ57.7mの展望タワー)
- 銚子電鉄(ローカル線の旅情を味わえる)
- 飯沼観音(関東最古の観音霊場)
東京から灯台への日帰りアクセス方法
各灯台へのアクセス方法を交通手段別に詳しく解説します。電車でのアクセスが基本ですが、複数の灯台を効率よく回りたい場合はレンタカーの利用もおすすめです。
電車でのアクセスルート
観音埼灯台へのアクセス
- 新宿駅→(京急線)→浦賀駅→(京急バス)→観音崎
- 所要時間:約2時間30分
- 料金:約1,200円(片道)
- 浦賀駅からバスで約15分、観音崎バス停下車徒歩5分
野島崎灯台へのアクセス
- 新宿駅→(JR内房線)→館山駅→(JRバス)→野島崎
- 所要時間:約3時間
- 料金:約1,800円(片道)
- 館山駅からバスで約30分、野島崎バス停下車徒歩5分
犬吠埼灯台へのアクセス
- 新宿駅→(JR総武線)→銚子駅→(銚子電鉄)→犬吠駅
- 所要時間:約3時間30分
- 料金:約2,000円(片道)
- 犬吠駅から徒歩約10分
車でのアクセスと駐車場情報
車でのアクセスなら複数の灯台を一日で巡ることも可能です。各灯台とも駐車場が完備されているため、安心してドライブを楽しめます。
観音埼灯台
- 首都高速→横浜横須賀道路→馬堀海岸IC→県道209号線
- 駐車場:観音崎公園駐車場(有料・普通車1日500円)
- 収容台数:約200台
野島崎灯台
- 館山自動車道→富浦IC→国道127号→県道257号
- 駐車場:野島崎公園駐車場(無料)
- 収容台数:約100台
犬吠埼灯台
- 東関東自動車道→佐原香取IC→国道356号→国道126号
- 駐車場:犬吠埼灯台駐車場(無料)
- 収容台数:約50台
所要時間と交通費比較
灯台名 | 電車所要時間 | 電車料金(往復) | 車所要時間 | 高速料金(往復) |
観音埼灯台 | 2時間30分 | 2,400円 | 1時間30分 | 1,200円 |
野島崎灯台 | 3時間 | 3,600円 | 2時間 | 2,400円 |
犬吠埼灯台 | 3時間30分 | 4,000円 | 2時間30分 | 2,800円 |
灯台日帰り旅行の楽しみ方
灯台巡りの魅力は単に建物を見るだけではありません。海の絶景、歴史ロマン、周辺グルメなど多角的に楽しめる要素が満載です。ここでは灯台旅行をより充実させるための楽しみ方をご紹介します。
参観灯台で絶景を楽しむ
参観灯台の最大の魅力は、灯台内部を見学し展望台から360度の大パノラマを楽しめることです。普段は見ることのできない灯台内部の構造や、らせん階段を登る体験も特別な思い出になります。
灯台内部見学のポイント
- らせん階段の段数を数えながら登る楽しみ
- 灯器の仕組みや歴史解説パネルの見学
- 展望台からの撮影は安全に配慮して実施
- 風の強い日は帽子やスカーフに注意
絶景撮影のコツ
- 午前中の斜光が建物を美しく照らす
- 海と空の青さを強調する構図を意識
- 灯台を前景に入れた海の写真も魅力的
- 夕日の時間帯は特にロマンチックな雰囲気
周辺観光スポットとの組み合わせ
各灯台周辺には魅力的な観光スポットが点在しています。灯台見学と組み合わせることで、より充実した一日を過ごせます。
観音埼灯台周辺の楽しみ方
- 観音崎公園での自然散策(約1時間)
- 走水神社での歴史探訪(約30分)
- 猿島への日帰り冒険(フェリーで10分・滞在2時間)
- 横須賀海軍カレーでランチ
野島崎灯台周辺の楽しみ方
- 白浜フラワーパークでの花見(季節限定)
- 野島埼公園での海辺散歩(約1時間)
- 白浜温泉での日帰り入浴(約1時間)
- 房総半島の海鮮丼ランチ
犬吠埼灯台周辺の楽しみ方
- 地球の丸く見える丘展望館(約1時間)
- 銚子ポートタワーからの展望(約30分)
- 銚子電鉄でのローカル線体験(往復1時間)
- 銚子名物の金目鯛料理
灯台グルメ・お土産情報
灯台巡りの楽しみの一つは、その土地ならではのグルメとお土産です。海の幸を中心とした新鮮な料理と、灯台にちなんだユニークなお土産をご紹介します。
観音埼灯台エリアのグルメ
- 横須賀海軍カレー(観音崎京急ホテル)
- 新鮮な地魚料理(走水漁港直送)
- 三浦半島産の野菜を使ったランチ
野島崎灯台エリアのグルメ
- 房総半島の海鮮丼(地元漁港の新鮮魚介)
- 白浜の地ビール
- 房州びわのスイーツ(季節限定)
犬吠埼灯台エリアのグルメ
- 銚子の金目鯛煮付け
- 銚子港直送の海鮮料理
- 醤油ソフトクリーム(ヤマサ醤油工場近く)
おすすめお土産
- 灯台オリジナルポストカード
- 各灯台の記念スタンプ
- 地元の海産物加工品
- 灯台モチーフのキーホルダー
季節別・時間帯別の灯台の魅力
灯台の魅力は季節や時間帯によって大きく変化します。それぞれの時期ならではの絶景や体験をご紹介し、訪問計画の参考にしていただけるよう詳しく解説します。
春夏秋冬それぞれの見どころ
春(3月〜5月)の灯台巡り
- 野島崎周辺の菜の花畑が見頃(3月下旬〜4月上旬)
- 観音埼公園の桜とツツジが美しい時期
- 海風が心地よく、ハイキングに最適な気温
- 春霞の中に浮かぶ灯台の幻想的な姿
夏(6月〜8月)の灯台巡り
- 青い海と白い灯台のコントラストが最も美しい
- 海水浴と組み合わせた一日コースが人気
- 夏祭りや海開きイベントが各地で開催
- 日の出が早く、朝の涼しい時間帯の見学がおすすめ
秋(9月〜11月)の灯台巡り
- 澄んだ空気で遠景まで美しく見渡せる
- 夕日が最も美しい季節(西に傾く角度が絶景)
- 観音埼のコスモス、犬吠埼の紅葉が見どころ
- 海鮮グルメが最も美味しい季節
冬(12月〜2月)の灯台巡り
- 犬吠埼での初日の出見学(12月31日〜1月1日特別開放)
- 空気が澄んで富士山や筑波山まで見える日も
- 観光客が少なく、静寂の中で灯台を独占できる
- 温泉との組み合わせで心身ともに温まる旅
朝日・夕日の絶景タイミング
朝日の絶景スポット
- 犬吠埼灯台:関東で最も早い日の出(年間通して5:00〜7:00頃)
- 野島崎灯台:房総半島最南端からの日の出(5:30〜7:00頃)
- 観音埼灯台:東京湾越しの穏やかな日の出(6:00〜7:30頃)
夕日の絶景スポット
- 野島崎灯台:太平洋に沈む夕日の絶景(16:30〜18:30頃)
- 観音埼灯台:東京湾の夕景と対岸の光(17:00〜19:00頃)
- 犬吠埼灯台:地平線に沈む大きな夕日(16:00〜18:00頃)
撮影のベストタイミング
- 日の出30分前から灯台周辺でスタンバイ
- 夕日は太陽が水平線に近づく1時間前から撮影開始
- 空の色が変化する「マジックアワー」を狙う
- 灯台のライトアップは日没30分後から点灯
灯台日帰り旅行の注意点・持ち物
安全で快適な灯台巡りを楽しむために、事前に知っておきたい注意点と必要な持ち物をまとめました。海辺特有の環境や気象条件を考慮した準備をしておきましょう。
服装・持ち物チェックリスト
- 歩きやすいスニーカー(滑りにくいソールが理想)
- 風を防ぐウィンドブレーカーまたはパーカー
- 帽子(風で飛ばされないよう紐付きがおすすめ)
- 日焼け止め(海辺は紫外線が強い)
- カメラ・スマートフォン(防水ケースがあると安心)
- タオル(海風で濡れることがある)
- 飲み物(自動販売機が少ない場所もある)
安全面での注意点
- 強風時は灯台の展望台が立入禁止になる場合がある
- 海辺の岩場は滑りやすいため注意して歩く
- 高所恐怖症の方は無理をせず、外観見学のみでも十分
- 体調不良時の灯台階段登りは避ける
- 干潮・満潮の時間を事前にチェック
天候による影響
- 雨天時は灯台内見学が中止になることがある
- 霧の発生時は景色が見えないため、天気予報を要チェック
- 台風接近時は交通機関が運休する可能性
- 冬季の強風時は防寒対策を十分に
予算の目安
- 交通費:2,000円〜4,000円(往復・灯台により異なる)
- 灯台入場料:300円×見学する灯台数
- 食事代:1,500円〜3,000円(ランチ・カフェ代)
- お土産代:1,000円〜2,000円
- 合計:5,000円〜10,000円程度
【まとめ】東京から日帰りOK!絶景灯台3選
東京から日帰りで楽しめる灯台巡りは、日常では味わえない特別な体験を提供してくれます。観音埼灯台の歴史ロマン、野島崎灯台の絶景、犬吠埼灯台の壮大なパノラマ——それぞれ異なる魅力を持つ3つの灯台は、どれも一度は訪れる価値がある素晴らしいスポットです。
海の青さと白い灯台の美しいコントラスト、展望台から見下ろす360度の大パノラマ、そして各地の新鮮な海の幸。これらすべてを一日で楽しめる贅沢な時間は、きっと心に残る特別な思い出となるでしょう。
次の休日は、いつもとは違った特別な旅に出かけてみませんか?東京から始まる灯台日帰り旅が、あなたの新しい趣味の扉を開くかもしれません。事前の計画をしっかり立てて、安全で楽しい灯台巡りの旅をお楽しみください。