シニアの読書|定年後の賢い図書館の利用方法とは

シニアの読書|定年後の賢い図書館の利用方法とは老後の過ごし方

図書館の価値が見直されている

定年退職をして時間に余裕ができたこともあり、読書をする時間が増えました。
現役時代には読みたいと思った本を書店で見かけたら、すぐに買って家に置いておき、通勤の途中で読んでいました。
読み終わった本は、ある程度溜まったらブックオフに売ったり、NPOなどに寄付したりしていました。本は、読んでいる時はありがたいものですが、読み終わってしまうと置き場所に困るものでもあります。

老後の達人
老後の達人

ブックオフに本を持って行くと、必ず数冊は「この本は売れないので、こちらで廃棄してもいいですか?」と聞かれます。寄付する時も同様で、売れそうにない本は引き取ってもらえません。売るのであれ、寄付をするのであれ、再販で売れる本は限られていて、かなりの本は廃棄されてしまいます。その事実を知ってから、できるだけ本を捨てずにすむ図書館の存在を見直すようになりました。

環境問題が社会的な問題として大きく取り上げられるようになった今日、本も読み捨てではなく、1冊の本をなるべくたくさんの人で読むことが大切だと感じています。図書館で本を借りることは、単に本を借りて読むという行為だけではなく、環境保護活動の一つとも言えるのではないかと思います。

図書館での本の借り方

図書館に通い始めた頃は、閲覧室で書架の本を眺めて、借りたい本を借りていました。しかし、そのうち、借りたいと思う新刊本や人気の作家の本は書架にないことがわかってきました。なぜかというと、人気のある本は常時貸し出されているからです。

また、私が通っている図書館は家から一番近い場所にある図書館ですが、私が住んでいる自治体の図書館は全部で6カ所あり、どの図書館からも借りることができます。家の近くの図書館では見かけない本が、他の図書館には置いてある可能性があります。この事実に気づいた後は、図書館の本は基本的に全て予約で借りることにしました。

図書館のホームページで必要な個人情報を登録し、自分が読みたい本を検索します。他に借り手がいない場合はすぐに予約ができます。
家の近くの図書館に蔵書がない場合は他の図書館からの取り寄せてくれますが、少し時間がかかる場合もあります。予約した本が受け取りを希望する図書館に来たら、メールで通知が来ますので、決められた期間内に借りに行きます。

私の住んでいる自治体では、図書館で本を借りるには図書カードが必要です。近くの図書館で身分を証明するものを提示したうえで所定の登録手続きを行えばすぐに発行してくれます。

借りたい本や予約した本のバーコードを自動貸し出し機で読み取らせ、貸出票をアウトプットすれば貸し出しは完了で、借りられる期間は2週間です。貸出中にその本に予約が入らなければさらに2週間延長することが可能です。他の人の予約が入っている場合は、延長はできません。

図書館で本を借りるメリットとデメリット

先程述べたように、図書館で本を借りることにはいくつもメリットがあります。しかし、一方で図書館には様々な決まりがあり、不自由さがあるのも事実です。改めてメリットとデメリットをまとめてみました。

図書館利用のメリット

定年後、シニアの読書では図書館を利用することで、様々なメリットがあることに気づきました。

無料で借りられる

まず挙げられるメリットは、無料で本が読めると言うことです。文庫本でも1冊あたり8百円から千円、単行本なら2,3千円、上下巻で5千円くらいはザラです。月に何冊も読む人なら書籍代だけで1万円を超えてしまうこともままあるでしょう。それが無料で読めるのですから、ありがたいことです。

私はこれまで単行本を買ったことはほとんどありません。働いていた時に通勤途中に読む本は軽くて小さい方が持ち運びに便利だったからです。しかし、文庫本はたいていの場合、単行本がある程度売れてから出ないと出版されません。

このため出版されたばかりの本を読む機会は、ほとんどありませんでした。退職して自宅で本を読むことができるようになったことで、単行本を無料で、しかも出版されてから割とすぐに読むことができるようになりました。

試し読みができる

本を買って読むときは、お金を払う以上どうしても、読み終わる自信のあるもの、読みたいと思う気持ちの強いものを買うことになります。これまで読んだことのない作家の本など、手に取ってちょっと読んでみたいけど、もし途中で飽きてしまったらどうしようと思うとなかなか買うことができません。

その点、図書館で借りる本は無料ですから気軽に借りられます。ページをちょっとめくってみて、何となく自分のテイストに合わないなと思ったら、惜しげもなく返却することができます。買ってしまった本が途中で読む気が失せて、長い間積読になった挙句に寄付してしまったりする悔しさを味わわなくてすみます。

また逆にお試しで読んでみて、気に入った本を買うこともあります。私は灯台見学が趣味なのですが、灯台に関する同じ本を何度も借りているうちに、どうしてもその本を手元に置いて置きたくなって買ったことがあります。そこまで気に入って買った本なら、後々まで大切にするだろうと思います。

本の処分が不要

次のメリットは、本の処分を考えなくていいということです。前にも書きましたが、本を買って読んでいたころは、溜まった本を処分するのが面倒でした。買い取り屋さんに売る場合は、自分で持ち込むか、箱詰めしてネットか電話で引き取りを依頼して持って行ってもらわなければなりません。

寄付の場合も取りに来てもらえますが、あまり古い本は引き取ってもらえなかったりすることもあり、残った本の処分を別に考えねばなりません。最後は古紙として自治体のリサイクルに出してしまうことになります。

ある程度溜まるまで置いておくのも、場所がふさがって不便を感じていました。図書館の本は、読み終えたら駅前の返却ボックスに入れるだけなので、とても簡単です。

環境に優しい

冒頭にも言いましたが、環境問題が深刻化して、使い捨てをやめようという意識が高まっています。買って読み終わった本を捨ててしまえば使い捨て、買い取り屋に引き取ってもらっても、それから何人の人がその本を手に取ってくれるでしょうか。

その点、図書館の本は働きものです。人気の新刊本は数冊蔵書があっても100人くらいの予約が入っていることがザラですので、比較的新しく評判になった本は、1冊につき10人くらいの人には読まれているのではないでしょうか。

そのようなことを考えると、できるだけ本を捨てない意識で読書をするなら図書館の本を借りるのがいいのではないかと思います。

デメリット

無料で本を借りて読むことができる図書館・・・公共のものだけに制約があるため、いくつかのデメリットがあるのも事実です。

人気の本は数年待つこともある

世間で話題に上った新刊本、芥川賞や直木賞を受賞した本、映画化された原作などは誰もが読みたい本です。新刊本などはほとんどが発売と同時に図書館でも、複数冊購入されますが、予約も負けず劣らずすぐに入ります。

割とすぐに予約をしたつもりでも、すでに300人ほどの予約が入っていることもあります。新刊本は10冊くらいは購入していますが、予約が取れて貸し出すまでの猶予が1週間、返却までの期間が2週間最長で1人当たり3週間がかかってしまいます。

老後の達人
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例えば、今年2021年の3月末に予約を入れたある本は、半年経った11月20日時点でも順番待ちがまだ57人います。蔵書は14冊ありますが、それでもおそらく借りられるまでに、もう半年はかかるのではないかと思われます。

次に予約のある本は延長ができない

借りた本に次の予約が入っているときは、貸し出しの延長が認められません。2週間経ったら返さなくてはならないので、その期間に読み終えてしまわなくてはなりません。

予約してあった2冊の本の順番がたまたま同時期にくると、その期間内に2冊読まねばならないことになります。予定があってどうしても時間が思うように取れない時は、一度返却してまた予約から入れなおすことになります。

いつ借りられるかがわからない

先程、予約は1年待つのもざらということや、貸出期間内に読まないといけないことなどを書きましたが、それらと関連して、いつ順番が回ってくるか、わからないのもデメリットの一つです。時間の余裕があって、本が読みたいなあと思っても順番待ちしていたり、なぜか旅行に出ていたりして時間がない時に順番が回って来たりします。どうしても読みたい時には予約をキャンセルして、本屋で購入するという選択をせざるを得ない時もあるでしょう。

できる工夫をして借りよう

これらのデメリットを少しでも緩和できないかと知恵を絞りながら本を借りています。私が考えた工夫をいくつかご紹介します。

できるだけたくさん予約を入れる

私の自治体の図書館では1当たり30冊まで予約が可能です。
本屋で見かけた新刊本、新聞やネットの書評で気になった本、友人・知人に勧められた本など、気になった本は検索して、どんどん予約を入れます。図書館はかなり幅広い分野の本を取り揃えていて、よほどマニアックなものでな限り、蔵書されています。 予約はある程度時間をおいて、なるべく定期的に入れましょう。

一度にたくさんの本を予約してしまうと後から予約したい本が出てきても、制限冊数になってしまっていたり、順番が一度に来てしまうこともあります。

「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」ではありませんが、本によって順番待ちの長さはまちまちなので、すごく時間のかかる本もあれば、早く回ってくる本もあります。総じて新書は回転が速い気がします。読みやすいからでしょうか。

順番が重なったら、1冊はなるべく遅く借りる

残念ながらというか、嬉しいことにというか、順番が重なってしまった場合は、1冊はすぐに借りて、もう1冊は猶予期間のギリギリに借りるようにします。ここで少なくとも1週間の間が空きますので、最初に借りた本を読み終えてから、次の本に移ります。同時並行で読むのがいいという人は時間差を意識しながら読み進めましょう。

合間に旧作、名作を読む

どんな工夫をしても予約した本の順番が回ってこない、凪の状態が現れます。その時は予約されていない本の中から、自分がかつて読んでみたいと思いながら長年放置してしまった本、名作と言われて読み継がれている本を探して読んでみましょう。一度読んだ本をまた読んでみるのもいいですよ。

読書に対する考え方を変える

何かと制約がある図書館の本ですが、考え方を変えるとデメリットを感じずに済みます。本屋で手に取った本を気軽に買っていた時は、いつでも読めるという安心感からか、ともすると積読になってしまう本も少なくありませんでした。この期限内に読まないと後がないと思うと、その期間内に集中して読了するようになりました。

予約していた本の順番が次々に回ってきたときも、読書週間だと思って時間を作って読書をするようになりました。ベッドで開いた本がなかなか進まずに、内容を忘れるようなことがなくなり、読書の質が高まった気がします。

予約を待っている時間は、本に対する期待や思い入れを高める時間だと思っています。どんな内容の本なのか、どんなストーリーでどんな結末が待っているのだろうかというようなことを思いながら順番が巡ってくるのを待っています。

このように考えると時間的な制約などもさほど気にならなくなり、読む本がない時は予約する本を探したりしています。考え方次第で不便を不便と思わなくなるのです。

シニアの読書【まとめ】

最近は「持続可能な開発目標」(SDGs)を実現するために、生活の中で、少しでもできることをやっていこうとする取り組みが増えています。図書館で本を借りることもその一つではないかと思います。1冊の本を多くの人たちと共有することで資源の節約にもなりますし、廃棄する本を減らすこともできます。

住民の税金で運営されている図書館です。使わない手はありません。図書館を積極的に利用する人が増えれば、もっと整備が進んで、使い勝手のよいものになっていくでしょう。
定年後のシニアの読書は、図書館で本を借りて読むようにしましょう(^^♪