老後の一人暮らしの不安をなくすために準備すべきこと

老後の一人暮らしの不安をなくすために準備すべきこと老後の過ごし方

老後はいつから始まるのか、老後の一人暮らしの孤独、不安を無くすために、今からやっておくべきことがあります。定年を契機にこれまでの生活面、経済面、交友面を見直し、一人暮らしの老後を楽しむための準備をしておきましょう。

老後は何歳から始まるのか

老後について考えるとき、多くの人の頭をよぎるものは、やはり「定年」の二文字でしょう。夫婦であれば、夫にとっては毎日が日曜日となるかどうかの分かれ目、妻にとっては平日の昼間に夫が家にいるようになるかどうかの境目。いずれにしてもこれまでの生活が一変するような大きな出来事です。

ただ昔と違って、今は定年を迎えればすぐに年金生活に入れるわけではありません。年金の支給は段階を追って後ろ倒しになっていて、4年後にはすべての年金が65歳からの支給となります。そのため65歳までは雇用延長制度を使って働き続ける人が増えており、定年よりもむしろ65歳の年金支給開始の時期を老後と考える人が多いかもしれません。

老後の達人
老後の達人

2021年4月の「高年齢者雇用安定法」の改正により、定年の65歳から70歳への引き上げ、70歳まで継続雇用する制度の導入、定年制の廃止などの努力義務が追加修正されました。これにより将来的には年金の支給開始時期が70歳になるかもしれません!!

働かずにお金をもらうようになることは、人生における大きな転換点です。昔であれば、還暦=定年=年金生活者=老人の仲間入りでした。年金とそれまでの蓄えで悠々自適に暮らし、10年もすれば終活などしなくてもいつしかお迎えが来る。この時代の人にとっては、老後は気楽な隠居生活の始まりだったのでしょう。

もちろん老後は年金の支給開始時期や、いつまで働くかということだけで決まるものではありません。ひとそれぞれ「老後」という言葉に対するイメージは違うと思いますが、ひとつの捉え方として、働いてお金を得るということがなくなった時を老後と考える人は多いのではないでしょうか。

一人暮らしの老後のイメージ

一人暮らしは、ほぼ全ての人にとって、ある時期からは避けられない暮らし方になるでしょう。独身を通してきた人はいうに及ばず、家族がいても離婚したり、配偶者に先立たれたり、子供がいても自分たちのことで精一杯であれば頼ることもできません。いつかくる一人暮らしのイメージとはどんなものなのでしょう。

一人暮らしの老人の孤独

一人暮らしは、若い頃には自由気ままで楽しいものです。いつ寝て起きても文句を言われることもなく、部屋の中を自分の好きなもので一杯にすることもできます。ところが年を取ってからの一人暮らしには暗いイメージがつきまといます。「孤独死」などはその最たるものでしょう。

高齢者の一人暮らしと言えば、人づきあいがなくて外に出ることがほとんどない。服装や髪形などの身なりにも気を使わずみすぼらしくなる。料理をするのが面倒になり、コンビニやスーパーのお弁当を買って食べている。こんなイメージを持っていませんか?

老後の達人
老後の達人

なぜ、高齢者の一人暮らしのイメージはこんなに暗いのでしょうか?それは根底に衰えや喪失に対する恐れがあるからです。50代前半は働き盛り、子供もまだ成人していないケースも多いので、衰えを感じている暇はありません。それが50代後半になって定年を迎えるころになると、自分の能力、気力、体力が衰えてきたことを自覚しはじめて、こんなはずではなかったと愕然とします。

定年になると自分がそれまで築いてきた地位、役職、名誉などがなくなり、現役時代には自分を頼ってくれた後輩たちも距離を置くようになります。また親を失ったり、友人を突然失ったりするのもこのころです。

この衰えや失うことに対する恐れが孤独につながります。その孤独感ゆえに一人暮らしは楽しいものにならないのです。逆に言えば、こうした孤独感を払拭できる人は、ある程度は明るい一人暮らしのイメージを持つことができるかもしれません。

老後における金銭面、健康面での不安

孤独の恐れに加えて、老後には不安がつきものです。老後の不安のもっとも大きなものがお金と健康ではないでしょうか。お金や健康を失うとますます孤独に陥ることは容易に想像できます。

お金については、年金とそれまでの蓄えだけで人生100年を乗り切れるのか、早目に考えておくことが大切です。そうでないと、年を重ねるごとに不安が大きくなっていきます。

老後の達人
老後の達人

健康については、誰でも寝たきりになりたくない、認知症になって、ものごとの判断ができなくなるような事態に陥りたくないと考えています。健康に関しては運を天に任せて生きるのも一つの選択肢ではありますが、できる手立てがあるのなら、少しずつでも健康に生きることを考えて実践していくことが重要です。

お金と健康の不安を払拭するのは、50代後半から60歳前半がキーポイントだと考えます。
なぜならお金に関しては現役で働いているうちは、老後の資金が足りなければ引き続き働くなどの手を打てますが、仕事を辞めて年金生活に入り時間が経ってしまうと、お金を増やす手が打ちづらくなるためです。そこで、シニアになった時点でできる仕事や副業などに目を向けてみることが大切なのです。
現役の時とは違った仕事ややってみたかったことなどに挑戦するのも人生100年時代を生き抜く秘訣です。

さらに健康に関しては、ある程度体が動くうちに、健康に生きる習慣を身につけないといけません。膝や腰などあちこちが痛んで動けなくなってからでは間に合いません。まだ元気で体が十分動くうちに健康な体を維持できる運動など、老後の体力作りをする習慣を身につけましょう。

老後の一人暮らしを楽しむためにすべきこと

では、老後の一人暮らしを楽しむために、どんなことに気をつければいいのでしょうか。生活、経済、交友の3つの面から考えてみます。

日々の生活を大切に

老後は失うものが多いと言いましたが、言い換えれば不要になるものが多いということでもあります。まずはこれまでの生活を見直して家の中を整理しましょう。

身の回りをコンパクトに

  • 断捨離
    会社員時代に着ていたスーツや背広は使うことはほとんどありません。ネクタイやビジネスバッグもいらなくなります。仕事で読んだ本や雑誌なども思い切って処分して家の中をすっきりさせましょう。身の回りをコンパクトにすると気分が軽くなります。
  • 室内の模様替え
    これまで時間が無くておざなりにしてきた日々の暮らしを豊かなものに変えていきましょう。観葉植物でもいいし、気に入った雑貨など。家の中に自分の好きな物を置きましょう。ソファのクッションやカーテンを気に入った色や柄に変えるのもいいですね。家にいることが楽しくて明るい気分になるような装飾を考えましょう。
  • ファッションの見直し
    服装であれば黒やグレー、茶系など仕事で無難な色ではなく、好きな色、明るい色、軽い服など、高価なものではなくカジュアルで動きやすい服装に変えましょう。

食事や健康に気をつけて

食事もコンビニ弁当やレトルト、冷凍食品ではなく、料理を始めましょう。季節の野菜やお魚に興味を持ち、素材の味を生かす料理をすれば健康にも良くて一石二鳥です。

 

老後の達人
老後の達人

楽天ブックス:楽シニアごはんコンビニやレトルトに頼らなくても、簡単に作れる「一汁一菜」レシピで、楽しく食事ができるので大助かりのおすすめ本です。大好きなおかずをボリューミーにしたり、付け合わせの汁ものやサラダ、おかずにちょっとした工夫をするやり方が身に付きます。とても手軽にご飯が作れるので、まさに老後にピッタリで、おすすめです。

 

>>楽シニアごはん 一汁一菜でいい! (講談社のお料理BOOK) [ 藤野 嘉子 ]

 

もちろん健康にも気をつけて。体力を落さないためには毎日の運動が欠かせません。ラジオ体操でも、朝の散歩でも、できるところから体力・筋力を維持するための運動を習慣づけましょう。そして病気にならないためには自分の体調を良く知って無理をせず、早く治すことが大切です。自覚症状のない病気を発見するには年に一度の人間ドックは欠かさずに。特に癌は早期発見できるかどうかが、その後の人生を大きく変えます。

一日一つの習慣を

一日の中で、必ずこれはこの時間にやるというものがあるといいですね。読書でも、日記でも体操でも構いません。こういう習慣は、これをやれば一日が始まる、または終わるというスイッチの役割を果たしてくれます。朝起きたら、いつもの散歩道を歩くと、一日が爽やかに過ごせるということもあるでしょう。寝る前に好きな音楽を聴けば穏やかに一日が終われるかもしれません。

毎日の幸せは日々の生活の中にあります。日々の暮らしを快適にする努力が一人暮らしの楽しさに繫がっていきます。

お金はメリハリをつけて使おう

人は霞を食べて生きているわけではないので、お金はある程度は必要です。その程度は人によって差があるとは思いますが、生涯に亘って健康で文化的な最低限度の生活は送りたいものです。お金については、状況が数字で客観的にわかりますので、老後に入る前からしっかりと取り組んで、お金の賢い使い方を身に付けておくと良いでしょう。

足りない分は稼ぐ

まだ仕事をしている現役時代のうちに、100歳まで生きると仮定した時の収支のシミュレーションをしましょう。年金については年金定期便などである程度金額が分かりますから、65歳から100歳までの月当たりの年金収入と確保したい生活費でどのくらいの収支になるのか見てみます。

現役を辞めるまでに、退職金も含めて暮らしていけそうな感触が得られれば、なんとかなるかもしれません。退職後のライフスタイルを考えたうえで、この程度の資産では不安だな、心配だなと思うならハッピーリタイアメントは少し後ろ倒しにして、続けて働くことを考えましょう。
シニアになっても働こうと思えば、今の世の中いろいろな働き方があるものですよ(^^♪

持っている資金を見直す

稼ぐことも大切なポイントですが、持っている資産の見直しすることも重要です。普通預金に置きっぱなしになっているまとまったお金があるなら、個人年金保険に加入するとか、リスクを少なくして将来にもらえるお金を増やすことを考えましょう。

また使っているお金の棚卸をすることも重要です。高い保険料を払っていた生命保険や各種保険、年会費のかかるカードなどを見直して、本当に必要なものだけにお金を払うようにしましょう。

働いている時は給与や賞与でお金が入ってきますので、つい気持ちが大きくなって、あまり考えずに買物をしてしまうことも多いですね。外食とかも気にせず、高いお店に入ったりします。でも老後を意識したら、趣味や旅行で使う時は使うけど、普段は節約してシンプルな暮らしをすることが大切です。

老後の引きこもりにならないために

会社勤めを辞め、家にいる時間が長くなると、人と会う時間が少なくなります。さまざまな人と会って気を使ってストレスを受けていた会社生活ですが、いざ辞めてみると、人と会って話をする機会が格段に少なくなることに気が付きます。

また親の介護などがあると、どうしても家にいなければならないことが多くなり、外出や旅行がままならなくなって、うかうかしていると、ひきこもりに近い生活になってしまいます。そうならないために、外の空気を吸う機会を保つようにしましょう。

自分の世界を広げる

趣味がある人やボランティアなどをやったことがある人は、その世界を広げるということも考えてみましょう。これまで自由になる時間があまりなくて、深掘りできなかった趣味を掘り下げてみるとか、同好の士で一緒に何かをすることを計画するとか、趣味の世界は奥が深いです。

老後の達人
老後の達人

ただ、定年後になって「さあ何か始めよう」といってもなかなか自分に合った趣味は見つけにくいですから、働いている内から興味のあることには目を向けておくことが大切ですね。何かを始めるのに遅すぎるということはありません。トライ・アンド・エラーで自分の趣味を見つけましょう。
私がチャレンジしたシニアの声楽も楽しいこと満載なので、歌うことに興味があればおすすめです♬

ボランティアもいきなり大所高所から社会貢献などと身構えるとなかなか踏み込めません。地元の広報などにさまざまなボランティアの募集がありますので、軽い気持ちで参加しましょう。やっている内に自分はどんな活動に興味があるのかがわかってきますので、そこから次のステップに進むと自然に世界が広がりますよ。

お金のためではなく、誰かと一緒に目的を持って何かをするために働くというのもありだと思います。その時はあまりストレスを感じない程度の仕事がいいですね。外に出て人と交わる機会を保つことはとても重要です。

一人の時間を大切に

外に出た方がいいと言っておいて、真逆のことを言うようですが、一人でいる時間はとても重要です。いくら趣味やボランティアがあっても圧倒的に一人でいる時間が多いからです。一人の時間をいかに楽しんで過ごせるかも、外に出るのと同じくらい大切なことです。

一人で家にいることが好きで、全然苦痛ではないという人もいます。読書をしたり、趣味で何かを作ったり、オンデマンドの映画を鑑賞したりして家にいると、時間を忘れてしまうような人は幸せだと思います。一人の時間を楽しめる人ですね。

一人の時間を寂しい、寂しいと思って過ごすのか、心安らかに好きなことをして過ごすのかでは大きな違いがあります。一人時間の達人になれればしめたものですね。

まとめ

老後がいつから始まるかはひとそれぞれで考え方が違います。一つの考え方として、年金生活が始まり、自分で働かなくなった時を老後の始まりとする人も多いでしょう。老後が始まる前にやれることをやっておくことが大切です。

老後には暗いイメージがつきまといます。さまざまな衰えや喪失から孤独を強く感じるようになるためです。そして将来に対する不安が大きくなります。不安を完全になくすことはできませんが、なくす努力をすることはできます。

人生100年時代になって老後はどんどん長くなっています。孤独や不安で人生が暗くならないように、これまでの生活やお金、交友関係を見直して楽しい毎日を送ることを目指しましょう。